今回は、中学1年生からの苦情が特に多い(?)
「2-(-3)」
について考えていきたいと思います。なぜこれが「2+3」になるのか。
まずは前回同様、「引き算とは減少である」という考え方を使って考えてみましょう。
「ある日の気温が、+2度から、-3度下がりました」
・・・うーん、まぁ「3度上がりました」ってことかもしれないけど、、言葉遊びみたいですね。
言葉で理解するなら、「嫌いじゃない」の方がピンときます。二重否定というやつです。
「お酒好きですか?」と聞かれて「嫌いじゃないですね」と答える人は、お酒好きです。(それもかなり)
言葉から少し離れて、記号として考えてみましょう。
(そもそも、言葉でなく数で世界をスッキリと記述するのが数学)
プラスを「増加」、マイナスを「減少」と考える場合、正負の符号は「方向」を表します。
(ちなみに数字部分は増加・減少の「大きさ」、数学用語では「絶対値」を表します)
つまり、マイナスとはプラスの「逆方向」。
なので、マイナスが2回出てくると、「逆方向」→「逆方向」で元の方向を向くのです。
(数直線には正・負の2方向しかない!)

こう考えると、掛け算・割り算における
「奇数個マイナスがあれば負、偶数個マイナスがあれば正」
という法則も理解できるのではないでしょうか。
正から始まり、1個マイナスがあれば負、2個目のマイナスで正に戻り、3個目でまた負、、、です。
ここまでの説明で「なるほどぉ!」と思ってくれた人がいれば、儲けもの。
記号的・抽象的な考えには若干アレルギー反応が、、という人も、大丈夫。現実世界に戻りましょう。
次回はいよいよ最終回。
「2-(-3)」というラスボスを、今度は現実世界の例を使ってコテンパンにやっつけましょう!
(もしかしたら仲良くなれるかも?)